包茎は気にするべきか?

年に数回、中学高校の男子生徒に性にかかわるレクチャーをする機会がある。あたりさわりのない話題から入ってガヤガヤとざわつきはじめた講堂が急にシーンとなるなるのは、ペニスのサイズとか睾丸の測定方法とか具体的なテーマに話が及んだ時だ。年頃の子供たちは客観的でリアルな話にしか興味を持たない。

以前、仲間を語らって青少年のための電話相談室を開設していたことがある。一番多かった質問は包茎に関するものでそれはいま思春期外来に相談にやってくる子供達でも同じだ。彼らは自分だけが他人と違っているんじゃないか、発育が遅いんじゃないかと疑心暗鬼になって一人で悩んでいる。大丈夫だよ、心配することないよと励ましても簡単には信用してくれない。雑誌にはこう書いてあるとかネットでこんな情報を読んだなどと質問を浴びせてくれる。その問いかけに無難な一般論や建前で応じていると逆に疑いの目を向けられる。私が主張したいのは「ナチュラルなペニスが一番いい」ということだ。ごく当たり前の主張だが、それをわざわざ大声で叫ばねばならないほどに世間一般では人口ペニスを礼賛する風潮が強い。アメリにカには生まれてすぐにペニスの包皮を切ることが男児の将来の幸福につながると信じる医師がおおぜいいる。アフリカや南太平洋の島々には包皮を切り取ることではじめて男子は一人前になるのだと考える部族が多く暮らしている。韓国ではなぜか先進国の男性はみな包皮の切除手術を受けていると信じられているし、日本では包皮が向けたペニスは皮かぶりのペニスよりも上等だという概念がある。いずれも根拠のない思い込みだ。